「メイドイン東村山」なメディア始動

ハチコク社 仲幸蔵

2013年にVol.1を発刊してから5年間、たくさんの方に支えていただいた「るるぶ東村山」が生まれ変わります。その間、本当に色々な出会いがありましたが、昨年、小学校時代の恩師から「東村山すてき発見」という特別授業の講師を依頼されたことが大きなきっかけになりました。
いつも見かけるお店や地域のイベントは、裏で支えている人たちがいて、そこには隠れたストーリーがあって。それを知ると、自分の暮らすまちがもっと楽しくなったり、誇らしく思ったりする。僕が今まで取材を通して感じたことを、久米川東小の子どもたちが真剣に聞いてくれました。
半年後に再び訪れた授業では、子どもたちが実際にまちを探索して完成させた「取材記事」を発表してくれ、2クラス85人分の手書き記事は宝石の原石のように感じました。
長年「るるぶ」の取材記者として、那須や関東周辺を駆け回り、地元の方々との交流を重ねて成長させてもらいました。今回「るるぶ東村山」から、さらに一歩先に進んで、この子たちや、まちの人たちと一緒に新しいメディアを作っていきたいという気持ちが一層強くなりました。
「るるぶ東村山」は、本年度から完全オリジナルの東村山発フリーペーパーとしてリニューアルします。詳細は随時お知らせできればと思います。
そうそう、秋のプレオープンを目指して、まちと人に焦点を当てたウェブサイトも同時進行中。紙とウェブを連動させて、子どもも大人もみんなが「観光大使」になれるような、変わりゆくまちの匂いを未来に託せるような、そんなとびきり濃厚で、楽しさいっぱいの「メイドイン・オール東村山」なメディアを一緒に育ててもらえたらうれしいです。

「もうひとつの東京多摩」プロジェクト


昨年9月、東京多摩エリアの観光振興を目的とする「多摩観光推進協議会」が設立され、「もうひとつの東京、多摩」プロジェクトがスタートし、観光ルートの開発やwebでの情報発信、古民家再生など、いくつかの柱の中で、「多摩の魅力発信」のための地図と図鑑カードの企画制作を、ハチコク社が担当させていただきました。
多摩には地域に根ざし、まちを面白くしたいと頑張っているクリエイターさんがたくさんいます。これまでハチコクチームは基本的にすべて2人でやってきましたが、せっかくの機会だから、素敵だなぁと思える人たちと一緒に、多摩の中から魅力を発信したい、これまで5年間、「るるぶ東村山」で目指してきた「作る人も出る人もオール地元」を、多摩エリアで実現してみたいという思いは、私たちの大きなモチベーションになりました。
初めてづくしで右往左往の日々、ハチコクだけでは到底たどり着けない未踏の地へのチャレンジでしたが、クリエイターさんやお世話になってきた地域の皆さんからたくさんの協力や叱咤激励をもらって、胸を張って自信作と言えるものができました。

新宿を起点とし、西を上に多摩を鳥瞰で眺められる地図。
自然、文化、遊、食など、多摩を楽しむ30枚のテーマを集めた図鑑カード。

読売新聞やNHK首都圏ニュースなどでも大きく取り上げていただき、PRスペースを設けてくださっている大多摩観光連盟には多くのお問い合わせをいただいているようです。近日中には、東京都庁や立川エキュートの観光案内所でも配布がスタートするほか、東京都の各商工会、地域イベント等でも配布される予定です。
多摩は広くて、エリアによって雰囲気も文化もガラリと違って。まだまだ知らないことがたくさん、会いたい人もたくさん。壮大なプロジェクトですが、この土地と関わることで誕生した小さなハチコク社だからこそ出来る発信が必ずあると信じて、引き続き、多摩の魅力を伝えていきたいと思います。